酒造りを通して地域の人々の「まちづくり村上」に貢献していく村上の酒蔵《 大洋酒造株式会社 》
代表取締役社長 中山様[写真中央]
営業部卸課課長 赤池様[写真右]
営業部課長 小田様[写真左]
小さくてもキラリと光る酒蔵づくりを目指して
――貴社の創業からの歴史や日本酒への思い、「大洋盛」の特徴を教えてください。
中山 終戦間近の1945年5月、国家総動員法による企業整備令により村上市税務署管内の14の酒蔵が合併して設立しました。母体となった各蔵の歴史は古く、創業が1635年という蔵もあります。設立時の社名は「下越銘醸株式会社」、銘柄は「越の魂(たま)」でしたが、5年後に銘柄を「大洋盛」に改め、社名も「大洋酒造株式会社」に改名しました。
地元の造り酒屋として「ただひたすら美味しい酒を造り続けてきた細い流れも、合流することで大河となり、洋々として大海に向かうことができる。その行動こそが、ゆるぎない企業としての盛運を勝ち取ることができる」。そんな願いを込めた代表銘柄が「大洋盛」です。
日本酒は、米、水、蔵人の技、その一つひとつによって、それぞれの味としての個性が生まれます。地元村上・岩船産の米を使い、村上の水で仕込み、村上の杜氏により、土地の気候風土を活かして醸す大洋盛は、村上の食に寄り添う味わいを持った、淡麗辛口ながら優しく膨らみのある味わいが特徴です。
――「大洋盛」を通じて実現したいことは何ですか?
中山 村上は「鮭(さけ)、酒(さけ)、人情(なさけ)のまち」であり、「食の宝庫のまち」であり、一年を通して「祭りのまち」であります。そんな地元村上を原点として「うまさが光る大洋盛」を醸しています。弊社は村上地域・地元の人たちによって育てられ、郷土料理と共にご愛顧いただいてきました。地酒は地元で造られ、地元で飲まれるもの。地元を愛し地元から愛されるために、地元村上との一体化を深め、酒造りを通して地域の人々の「まちづくり村上」に貢献していきます。
――今後のビジョンを教えてください。
中山 大きく2つあります。”事業・企業文化ビジョン” と ”組織・プロセスビジョン”です。
前者は、日本に大洋酒造ありと言われる「小さくてもキラリと光る酒蔵をつくります」。大洋酒造の酒は「ゆっくり、ゆったりと飲んでいるうちに、じんわりとうまさを感じる」日本酒です。この持ち味を活かして、日本に大洋酒造ありと言われ、評価されるような、小さくてもキラリと光る酒蔵をつくっていきます。「地元村上で飲んでもらいたい」、「蔵に足を運んで大洋盛を楽しんでもらいたい」、「日本中の人に、さらに世界中の人に大洋酒造がという蔵があると言われるようにしたい」、すなわち、大洋盛という企業ブランドのロイヤルユーザーを全世界につくるということです。今後も「キラリと光る」酒蔵を目指し、邁進していきます。
後者は、働く人たちの夢をつないでいく「生き甲斐と希望のある会社にします」。大洋酒造の創業理念である「和」の精神に加え、「チャレンジ精神」も大切にしています。伝統を守ることと新しいものに取り組むことは、どちらを優先するものではありません。伝統を守ることも大切にしていますが、同様に新しいことへも積極的に取り組むようにしています。そして、一人ひとりの個性や能力を活かし、会社全体(造り手、仕上げ手、売り手)の一体感を高め、生き甲斐と希望のある会社を目指しています。
創業からの夢を受け継ぎながら、働く人たちの夢をつなぎ、「大洋盛」が脈々と受け継がれていくことを願い、今後も精進してまいります。
新たな発見は「お酒は飲んで楽しむだけでなく、見て楽しむこともできる」
――カレイドを知ったきっかけを教えてください。
赤池 都岐沙羅(つきさら)パートナーズセンターさんの取り組みで、一度ラベルをデザインしてもらったことがきっかけです。
――「蔵の一年探訪」商品ラベルに、子どもたちの作品を起用していただきありがとうございます!
赤池 「蔵の一年探訪」のラベルがマンネリ化している中、「以前カレイドさんにデザインしてもらったラベルがすごく良かった」と社内で評判でした。私自身も気に入っていたので、もしご一緒させていただけたらありがたいと思い、お声がけした次第です。実際に再度拝見したところ、とても心温まるラベルになっていました。
――コラボレーションをしてみていかがでしたか?
赤池 私たちは造り酒屋ですから、どうしてもアプローチが「味」になってしまいがちです。しかし、今回コラボレーションをさせていただき、「お酒は飲んで楽しむだけでなく、見て楽しむこともできる」と思いました。新たな発見でしたね。ラベルを見ながらついニコニコしてしまいます。「どんな思いで描いたのかな」と、思いを馳せながら飲むのがとても楽しいです。また、子どもたちのパワーのようなものをラベルから感じ取れるような気がしています。
――お酒とラベルが一緒になった時にキラキラ感がありました!とても良いコラボレーションをさせていただき、子どもたちも喜んでいます。
赤池 せっかく描かれているのですから、より多くの人の目に触れるといいですよね。子どもたちがいろいろなことを想像しながら描いたというところが魅力。そこに障がいのある・なしは関係なくて、純粋にフラットに、制作された絵を楽しむことができますよ。
――今年度も「蔵の一年探訪」商品ラベルに作品を起用していただけることになり、ありがとうございます。2年連続カレイドの作品を起用した理由などありましたら教えてください。
赤池 一番はお客様からの評判がとても良かったからです。そして、私たち自身が次の作品を見てみたいということもありました。弊社の頒布会の付加価値も高めてくれているように思います。本当にありがとうございます。今年度はどんな作品たちに出会えるのか、とても楽しみにしています!
常設展示場 和水蔵(なごみぐら)
※営業状況はHPにてご確認ください
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